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過去の浮気は、機種変更する前の昔の携帯やスマホ、SNSのメッセージ履歴、しまい込んでいた手紙などから発覚するケースが多いです。ですが、どんなに怪しいメールでも、不貞行為の決定的な証拠とはならず、慰謝料を請求するには弱いです。確実に言い逃れが不可能なのは、行為中の写真くらいでしょう。
現在はすでに別れているなら、新しい証拠を入手するのは非常に困難です。どんなに優秀な探偵を雇っても、過去に戻って写真を撮ることはできないからです。
そもそも、本当に浮気なのでしょうか?
過去の親しげなメールをみつけただけで頭に血が上ってしまい、「浮気してたんだ!」と決めつけていませんか?もしもあなたに黙って二人きりで食事に行っていたとしたら、ショックですよね。でも、それだけでは離婚原因である不貞行為とはなりません。不貞行為とは、性行為のことです。本当にそういった関係であったことを推測できるだけの状況証拠なのか、まずは頭を冷やしてもう一度考えましょう。
冷静に考えても怪しいなら、このまま読み進めてください。
今も浮気しているかもしれません
アメリカのデンバー大学による男女484名に対する調査では、一度浮気した人がもう一度浮気をする確率は45%にのぼります。
あなたの夫も、今も浮気しているかもしれません。昔の不倫相手と続いているかもしれませんし、別の人の可能性もあるでしょう。現在進行中なら、探偵に依頼すれば証拠を手に入れることができます。
過去にこだわる前に、今現在怪しいところがないか考えてみてください。
もし怪しくても、直接問い詰めるのはちょっと待ってください。警戒されると証拠集めが難しくなります。
無駄な行動を起こす前に
今は浮気をしていないなら、過去について考えましょう。せっかくの行動が無駄にならないように、以下のことに気を付けましょう。
・過去の不倫はすでに時効かもしれません
浮気による慰謝料請求には、時効があります。例えば、20年以上も前の夫の浮気相手へは、慰謝料を請求する権利自体が消滅しています。
不倫の事実と相手を知ってから3年経っている場合も、時効が成立となる可能性が高いです。
夫と離婚する場合には、時効は気にする必要はありません。どんなに昔の不貞行為でも、それを踏まえた離婚慰謝料を請求することができます。ただ、当たり前ですがこの場合は証拠が必要です。今、真実をハッキリさせておけば、いつか離婚するときに役に立つでしょう。
(参考:徹底解説!浮気の時効は3年?20年?)
・相手の旦那さんから夫が慰謝料請求される?
あなたのアクションによって、浮気相手の旦那さんにも過去の不倫の事実が明らかになるかもしれません。
当時すでに、浮気相手が既婚者だった場合は、相手の旦那さんからあなたの夫が慰謝料を請求されるでしょう。何もしない方がよかったなんてことにもなりかねません。夫と離婚するつもりがなければ、相手に慰謝料を請求しない方がいいかもしれないのです。
(参考:ダブル不倫の慰謝料請求!夫の浮気相手が既婚者なら)
また、相手が独身でも、あなたの夫が結婚していることを知らなければ被害者と言えます。未成年だった場合などは、夫が「貞操権侵害」で慰謝料を請求される可能性もあります。
あなたはどうしたいですか?
夫の浮気を明らかにすることができたら、どうしたいか決まっていますか?
夫の有責で別れるつもりなら、夫と浮気相手の両方から多額の慰謝料を受け取ることもできるでしょう。離婚しない場合は、浮気相手だけに慰謝料を請求することになるでしょう。離婚する場合よりも、請求できる慰謝料がかなり減るので、金銭的にはあまりメリットは無いかも知れません。ですが、不倫の責任をしっかり負わせることで、今後よりを戻す可能性を摘むことに繋がります。
いずれにしても、今は無い「決定的な証拠」をどうにかして手に入れなくてはなりません。
証拠が無いなら作ればいい
決定的な証拠が無いなら、証拠をつくるという方法があります。もちろん、ねつ造しろと言っているのではありません。
まずは、夫に自ら認めさせればいいのです。物的証拠が無くても、本人が自白すればそれが証拠になります。
もちろん、ただ質問してもはぐらかされるだけです。いくらかの状況証拠は必要です。ただ、すべての手の内をいきなり出すのではなく、全部知ってるそぶりで、確実な証拠を持っていると思わせるのが、証言を引き出すポイントになります。このとき、推測で間違ったことを話すと、相手はシラを切ろうとするでしょう。具体的に話すのは確実に知っていることだけにしてください。
・話し合う場所
夫とは自宅で話せばいいでしょうが、浮気相手に自白させる場合は、場所にも気を付けなくてはなりません。
後から「自白を強要された」と言われないためです。例えば、車の中だと監禁状態だったと主張される可能性があります。自由に出て行けるカフェやホテルのロビーなどのオープンな場所で、立ち会いは中立な立場の第三者が無難でしょう。
・自白を録音
浮気を認める発言をしたとしても、後で「そんなこと言ってない」と言われてしまえばどうしようもありません。
そうならないために、しっかり録音しておきましょう。はっきりと不貞行為、つまり性行為があったことを話させる必要があります。日時や場所など、できるだけ具体的な情報が必要です。そのときに、脅してしゃべらせるのはNGです。脅迫していないことを示すためにも、話し合いの最初から最後まで全部録音しておきましょう。誘導したり、YES,NOを迫ったりするのではなく、相手に喋らせるようにしましょう。
相手の承諾がない秘密録音でも、問題なく証拠として認められます。
(参考:違法に得た証拠は使える?夫婦間の盗聴やGPS)
・書面に残す
自白した内容は、書面に起こして相手の署名捺印をもらっておきましょう。
いつ、どこで、誰と、性行為をしたのか。出会いから、不倫関係になった経緯、どちらが誘ったのかなど、できるだけ具体的に記述してください。強制していないことを証明する意味でも、録音・録画をしておくといいでしょう。
・夫の自白だけで相手に請求は無理
夫の供述だけで、浮気相手へ慰謝料を請求しても支払ってもらえる可能性は低いでしょう。それができるなら、夫婦で共謀すれば簡単に美人局(つつもたせ)詐欺ができてしまいます。嘘の自白で手当たり次第に慰謝料を請求できたら困ります。
逆に浮気相手側だけの自白の場合は、事実として認められる可能性があります。浮気相手が不倫を認めるのは、自分の不利になる行為です。それでも認めるというのは、真実だろうという考え方です。
まずは疑わしいメールや写真などの状況証拠でいいから、とにかく集める。
現在も浮気している可能性があるなら、決定的な証拠を押さえる
過去の浮気だけなら、夫の自白を手に入れる。
・録音しつつ、状況証拠などをネタに、全部知っているそぶりで聞き出す
・聞き出したことを文書にして、署名捺印させる
夫が自白したことをネタに、浮気相手の自白を引き出す
・オープンな場所で脅迫にならないように注意しつつ録音
・夫が自白した詳細は伏せておくと、夫の嘘がわかることも
・聞き出したことを文書にして、署名捺印させる
ここまでできれば、相場の慰謝料を支払ってもらえる可能性が高いでしょう。
ただ、浮気相手と実際に会うのは精神的にも辛いものです。相手を反省させたい、釘を刺したいということなら、夫の自白が得られた段階で内容証明郵便を送るだけでも効果があるでしょう。浮気が事実で反省していれば、内容証明だけでも慰謝料を振り込んでくるかもしれません。
ただし、証拠も無いし夫も認めていないようなら、慰謝料を請求してはいけません。逆に相手から、恐喝や脅迫、名誉毀損などで訴えられる可能性もあります。
状況証拠しか無くても、弁護士から連絡すれば相手が認める場合もあります。
今浮気してたら、証拠がとれなくなるかも
もしも現在も不倫していた場合、焦って過去の浮気を問い詰めると、現在の証拠を消されたり、警戒されてしまうかもしれません。過去の自白も得られず、現在の浮気もわからなくなってしまうのが一番最悪ですよね。
少しでも疑いがあるなら、まずは専門家に相談することをおすすめします。探偵でも、過去の不倫の証拠を手に入れるのは難しいですが、現在も続いていないか調査したり、相手の現住所を探すことはできます。
後悔したくなかったら、できるだけ慎重に動きましょう。