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夫の浮気を疑いつつも、証拠が無くて泣き寝入りしている方も多いでしょう。探偵に浮気調査を依頼するのは、高額な費用がかかります。(参考:探偵費用の相場)
探偵費用を夫やその浮気相手に請求できるとしたら少しはお金の不安が減りますが、実際はどうなのでしょうか。
任意に請求するのは自由です
内容証明などで夫の不倫相手に慰謝料を請求するときに、調査にかかった探偵費用をあわせて請求するのは自由です。
相手が応じるかどうかは、話し合い次第でしょう。こちらが主張する分には問題ありません。相手が裁判を避けたいと考えているなら、払ってもらえる可能性があります。
裁判では負担を命じた判決も
相手が慰謝料を支払わず裁判になった場合は、探偵費用を損害に含めるかはそれぞれの事案によります。全額を認めた判例(16万9290円)、一部を認めた判例(157万5円のうち100万円)、まったく認められなかった判例(315万円)のどれもあります。
不貞を立証するために、どうしても探偵に依頼する必要があったのかがポイントとなるのです。
名前も分からない浮気相手を調査で突き止め、不貞行為の証拠を得た場合などは、通常必要とされる調査費用分は損害と認定されました。
逆に、調査前にすでに夫が浮気を認めている状況などでは、認められない可能性が高いです。
探偵に依頼して調査する必要があった場合に、必要な額だけ認められる可能性があるということです。調査費用を、慰謝料を算定するときに考慮するケースもあるので、探偵費用もあわせて請求するのは間違いではありません。
弁護士費用はどうなの?
弁護士を雇った費用については、裁判で認められた慰謝料の1割程度の金額が認められる場合があります。(参考:弁護士費用は相手に請求できる?)
かつて、「行列のできる法律相談所」(複数の弁護士が見解を示すテレビ番組)でも同様の質問が寄せられたことがありました。(2010年5月23日放送)
「夫の浮気が原因で離婚することに。100万円かかったの調査費用のうち、いくら夫からとることが出来るのか?」という質問でした。
4人の弁護士の見解は…「北村弁護士が20万円」「住田弁護士・本村弁護士が0円」「菊池弁護士が100万円」と、バラバラ。
番組の結論としては、「全額夫から取るのは難しいけれど、自力での調査が不可能だった場合は払ってもらうことができる」というものでした。
基本的には自腹だと考えよう
いずれにせよ、探偵の費用は自分で全額払う可能性があると考えておいたほうが良いでしょう。
また、慰謝料がいくらくらいになるのかを先に考えておかなくてはなりません。夫と離婚せずに浮気相手に慰謝料を請求する場合は、50万円~100万円が相場です。(参考:離婚しなくても慰謝料請求できるか?)
相手が訴訟を避けたいと思っているなら、こちらが強気に出られるでしょう。
もちろん、お金のために探偵を雇って証拠を探すわけではありませんが、ある程度は安く済ませるに越したことはないでしょう。
後払いや、クレジットカードの使える探偵社を選ぶことをおすすめします。
悪いのは夫やその浮気相手なのに、被害者である妻が自分のお金を使って不貞行為を立証しなくてはならないのが現状です。
これからもっと費用が認められる判例が増えることを願うばかりです。