旦那と同じ職場の浮気相手に「自主的に退職してもらう」方法

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職場不倫

夫と不倫相手とを二度と合わせたくないというのは当然の感情です。
ところが社内不倫の場合はそうもいきません。

たとえ別れたとしても、同僚として接しているのかと思うと嫌ですよね。

法律では、夫の不倫相手に退職や異動を強制することはできません。
あなたが法的に要求できるのは慰謝料のみです。

会社を辞めさせることはできないので、あくまでも自主的に退職してもらうしかありません。
まずはそのことを頭に入れておいてください。

また、今回はあなたと夫とは離婚しないという前提で説明します。

慰謝料か退職かを選んでもらう

慰謝料or退職

慰謝料を払うか、会社を辞めるかを選んでもらうかの選択肢を提示しましょう

夫の不倫相手は、あなたに慰謝料を支払ってもそのまま会社に残るかもしれません。
それが嫌なら、慰謝料よりも退職や異動をしてもらうことを優先させるのもひとつの方法です。

慰謝料の示談交渉のときに、退職のお願いをしましょう。
ただ、相手としては職を失うのは大問題です。
特に正社員だったりキャリアが長ければ、素直にYESとは言わないでしょう。

ただ要求するだけでなく、相手へ退職することのメリットを与える必要があります。
例えば、次のような交換条件を提示するといいでしょう。

  • 退職するなら慰謝料を減額する
  • 退職するなら慰謝料を請求しない
  • 退職するなら他の誰にも口外しない

辞めてもらうことを第一に考えるなら、慰謝料の請求自体を取りやめるか、かなりの減額を申し出てみましょう。
また、浮気相手が既婚者だった場合は、配偶者に秘密にしているはずです。
誰にも口外しないという守秘義務条項(口外禁止条項)は、相手にとってもかなり大きなメリットとなるでしょう。

ただし、請求しないと言っても、しっかりと浮気があったことを認めさせる示談書をつくって署名捺印させておきましょう。

また、転職する場合はすぐに次の仕事が見つかるわけではありません。
状況によって、半年などの猶予を与えるようにしましょう。

あくまでも話し合って、お互いに納得のいく条件を探す必要があります。

内容証明郵便は慎重に

相手へ内容証明郵便で慰謝料を請求するというのは正当な手段ではありますが、今回はあまりおすすめしません。
言うなれば内容証明は相手へ対しての宣戦布告です。先制パンチです。
それで大人しく言うことを聞いてくれる相手なら良いのですが、徹底抗戦の引き金となる可能性もあります。

特に、職場へ内容証明郵便を送るのは控えた方がいいでしょう。
そのことで職場に不倫がバレれば名誉毀損で訴えられる可能性がありますし、あなたの夫も職場に居づらくなるからです。

また、相手が既婚者の場合は自宅への郵送も控えましょう。
相手の旦那さんにバレれば、問題がもっと大きくなってしまいます。

あなたが夫と離婚するつもりがないなら、余計なリスクはとらない方がいいでしょう。

(関連:ダブル不倫の慰謝料請求!夫の浮気相手が既婚者なら…)

夫から相手の連絡先を聞き出し、メールなどで呼び出すのが理想です。

呼び出しに応じてもらえず、自宅の住所も教えてもらえない場合には、職場へ送るのもやむを得ないでしょう。
その場合は封筒に「親展」と記載するのを忘れないようにしましょう。

ですがやはり会社で噂になるリスクがある以上、おすすめできません。

住所を調べるために、弁護士や探偵に依頼するという方法もあります。

(関連:浮気相手はどこの誰?住所を特定する3つの方法

脅迫罪、恐喝罪、強要罪などにならないように注意

示談交渉のときに、相手を脅せば脅迫罪に問われかねません。
録音されていたとしても困らないように、言葉には十分気を付けてください。

「退職するなら示談書に口外禁止条項をつける」というのと「退職しないなら職場や旦那さんにバラす」というのは似ていますが、後者は明らかな脅しですよね。

自分で示談交渉を行うときに、相手がこちらの連絡を無視している場合や連絡先が分からない場合など、会社帰りを待ち伏せて直接話し合いを行うという方法もあります。
この場合もちゃんと相手の了解を得てから喫茶店やファミレス、ホテルのロビーなどの公共の場へ移動しましょう。

無理矢理密室に連れ込んで部屋から出さなければ、「逮捕・監禁罪」となる可能性もあります。

少しでも不安があるなら、弁護士に交渉を任せた方がいいでしょう。

会社に不倫を報告しても良いことはない

職場の荷物整理

結果的にあなたの夫が退職することになってしまうかもしれません

制裁目的で会社に不倫を密告するのは、名誉毀損となるので止めましょう。
結果的に浮気相手が会社を去ることになるかもしれませんが、あなたの夫も大きなダメージを受けることになります。

社内不倫はすでに同僚に怪しまれていることも多いです。

そこに内容証明が届けば、中身を見ずとも送り主の名字である程度は察することができるのも事実です。
会社が調査に乗り出すなどして、不倫が明らかになることもあるでしょう。

実害がなければ懲戒解雇などの重い処分はない

基本的に会社は社員のプライベートに干渉することはありません。
ですが社内不倫の場合は会社に悪影響を及ぼす可能性があるので、何らかの処分が下される可能性があります。

多くの会社の就業規則には、懲戒事由として「社内の秩序、風紀を乱し、または乱すおそれのあったとき」などと記載されています。

裁判までいったケースでは、具体的に会社に損害が出ている場合は解雇が認められています。
仕事に直接的な悪影響が出ていないなら、解雇までは認められないでしょう。

中には、就業規則で明確に不倫を禁止している会社もあります。
ダスキン事業や経営サポートなどで有名な株式会社武蔵野では、「社内不倫は二等級降格」というルールになっていました。

日経BPネットに掲載されたコラムによると、「社内不倫は二等級降格」がルールで、課長であれば一般社員に降格、一般社員なら男女ともに即日解雇となるという。
https://www.j-cast.com/kaisha/2011/03/07089834.html?p=all

現在の株式会社武蔵野では規定がもう少し甘くなり、解雇ではなく懲戒処分となっています。

裁判の判例では、仕事に影響がなければ解雇することはできないのですが、実際に裁判をしてまで会社に残ろうとする人は少ないでしょう。
噂が広まった時点で、会社に居づらくなって辞める人も多いです。

会社に知られると男性も大ダメージ

男性が部長で女性が新入社員など、上司と部下というケースが多いでしょう。
その場合、結果的に部下のみが配置転換や退職になるなど、役職者に有利な結果となる場合もあります。

とはいえ、あなたの夫の会社での立場、仕事の能力、その他様々な要因によってどんな結果になるのかは一概に言えません。
閑職に追いやられたり、地方に飛ばされたり、出世の道が断たれたりするかもしれません。

そうなれば、あなたとしても大きな経済的なマイナスになるでしょう。

仕事において、同僚からの信頼を失うのは何よりも大きなダメージです。

そうならないためにも、誰にも口外しないという守秘義務条項(口外禁止条項)を浮気相手との示談書の中に入れた方がいいでしょう。
これは浮気相手にとっても悪い話ではないので、問題なく受け入れられるはずです。

会社に知られること無く、相手に自主的に退職してもらうのが一番の理想だということが分かったと思います。

すでに慰謝料を受け取っている場合

すでに示談を済ませ、慰謝料をもらっている場合はどうでしょうか。
退職や異動については言及しなかった場合もあるでしょうし、辞めると口約束を交わしていた場合もあるでしょう。

今のご時世、誰でも仕事を辞めるのは避けたい

常識的に自分から辞めるだろうと、なんとなく考えていませんか?
夫の不倫相手からすれば、慰謝料を支払った上に会社を辞めるとなれば、人生に対して深刻なダメージになります。
アルバイトやパートなら他を探せばいいだけですが、正社員の場合は辞めるという選択肢はなかなかとりにくいです。

会社に知られて仕事を辞めるのが嫌だからこそ、慰謝料を支払ったとも言えるでしょう。

また、示談書で退職を約束していたとしても、状況が変わったり頭を冷やした結果、約束を反故にして仕事を続けるというケースもあります。

相手が「退職要求は公序良俗に反する」などと言ってくれば、お手上げです。
憲法で「職業選択の自由」が定められている以上、約束していたとしても強く迫ることはできないのです。

穏便にお願いすることしかできません

こうなると、もう相手に対してできることはあくまでも穏便にお願いすることだけです。

  • 会社に報告すれば名誉毀損で訴えられる可能性がある。
  • そうなれば不倫相手だけでなく夫も大きなダメージを受ける。
  • 嫌がらせをすれば脅迫罪や強要罪で訴えられる可能性がある。

これだけのリスクがあります。

お願いをするときも、あくまでも下手に出て相談する形にしましょう。
相手から断られているのに、何度もお願いするのもNGです。

退職が無理なら異動、異動が無理なら、せめて私的な接触をしないという誓約書にサインしてもらえないかお願いしましょう。
場合によっては、受け取った慰謝料の一部を返還することを検討してもいいでしょう。

もはやこちらが強気に出られるのは、示談後に新たな不貞行為が発覚した場合だけです。

夫に転職してもらった方が早い

他人の行動をコントロールするのは無理です。
あなたの夫が反省しているなら、浮気相手よりはコントロールしやすいでしょう。

どうしても元不倫相手と仕事上でも接触して欲しくないなら、あなたの夫に転職してもらうというのも選択肢に入れる必要があります。

今の職場を辞める、浮気相手と別の部署に異動する、転勤願いを出すなどの行動を迫り、嫌なら離婚すると言えばいいでしょう。

ただし、「嫌なら離婚する」というのは、本当に離婚する覚悟がある場合にのみ使いましょう。
そして、収入が下がったり、引っ越したりといったリスクもあります。

そのくらいの覚悟がないなら、夫と元不倫相手が同じ職場で働くのを我慢した方がいいでしょう。

そもそも確実な浮気の証拠が必要です

示談交渉をするための前提条件として、不貞行為(肉体関係)の証拠が必要です。
LINEやメールのやりとりだけでは弱いです。

ラブホテルに出入りする写真などの言い逃れできない証拠が必要です。

証拠無しに交渉しても、否定されればどうすることもできないからです。

証拠を手に入れるには、こちらが疑っていることを気づかせずに夫を泳がせるのが基本です。

そして怪しい日に探偵に調査してもらうことをおすすめします。

いざ調べてみたら、浮気ではなく夫が部下の女性に対してストーカー行為を行っていたなんてこともありえます。

夫婦カウンセラーの資格を所有しています。探偵についての疑問や、浮気調査、夫婦関係などについてわかりやすく情報をまとめるよう心がけています。