信用できる?フランチャイズの探偵に頼んでも大丈夫?

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フランチャイズの探偵って大丈夫?「立派なチラシだから、信頼できる探偵社に違いない」
「名前を聞いたことのある探偵社だから、心配ないだろう」

そう思って事務所を訪ねてみたものの、なんかイメージよりこじんまりしてる……
こんな経験をした方もいるのではないでしょうか。

ひょっとするとその探偵・興信所は、フランチャイズ加盟店かもしれません。

フランチャイズ(FC)って?

一番よく見るフランチャイズのお店は、やっぱりコンビニエンスストアでしょう。
屋号、つまりは看板やロゴを使わせてもらったり、商品を扱う権利を手に入れたりする代わりに、毎月本部に売上げの一部を上納するわけです。

コンビニイメージ画像フランチャイズに加盟せず、自分の名前のコンビニをつくったとしても、なかなかお客さんも来ないだろうし、アルバイトも集まらないでしょう。いろんな商品の仕入れ先を探すだけでも大変です。

その点、大手コンビニのフランチャイズに加盟すれば、そのブランド力でお客さんやバイトが来てくれるでしょうし、流通の仕組みや各種マニュアルなども利用させてもらえるのです。
店舗の持ち主は、コンビニエンスストアの会社ではなく、フランチャイズに加盟したオーナーなんです。そして加盟店のことを、フランチャイジーといいます。

コンビニにも、直営店といって、本部が直接運営する店舗もあります。
ファミマのすぐ横にファミマが!なんていうときは、新しく出来た方は直営店かもしれません。

コンビニの他には、ファストフードのケンタッキーフライトチキンやモスバーガー、不動産業のセンチュリー21やアパマンショップなどもフランチャイズによって全国にチェーン店を展開しています。

探偵におけるフランチャイズ

実は、探偵業は公安委員会に届け出るだけで、基本的に誰でも始めることができます。そのため、何の技術も経験も無い探偵もいます。

フランチャイズを利用して開業する場合、本部などで研修を受けることが多いです。
中には、本部が運営する探偵学校の卒業生しか雇用できないという仕組みのところもあります。そういった教育システムがしっかりしているところなら、最低限の技術と知識は保証されています。
審査や研修内容は、会社によっても違います。お金さえ出せばとりあえず開業できてしまう会社だったら、名前や本部の実績は立派でも、実際に頼む調査員はズブの素人かもしれません。

コンビニの場合は、どこのお店でも同じ商品を購入できますが、探偵・興信所の場合はそうとも限りません。
同じような浮気調査を依頼しても、調査料金が違ったり、提案される調査方法が違ったりすることもあります。フランチャイジーのトップは、あくまでもそこのオーナーなので、それぞれに個性・特徴があります。

フランチャイジーかどうかを見分ける方法

はてな支店の数がやたら多い
「うちは全国に支店が100もあるんですよ!」なんて言う調査会社があったら、その100のうちほとんどはフランチャイジーです。ただ、中には直営の支店が含まれていることもあります。
大手の調査会社でも、直営の支店の数は10~20程度です。

屋号やサイトのURLに地名が入っている
「○○探偵所 横浜」「○○探偵 埼玉」のように、屋号に地名を追加していることが多いです。
ホームページのアドレス(URL)も、http://○○-yokohama.com/などとなっています。サイトのデザインも拠点ごとに違いますし、運営会社名も本部とは違います。
だたこれは、フランチャイジーでなく、のれん分けのように独立した場合にも当てはまります。
直営の支店であれば、独自に集客する必要がないので、わざわざそこの支店専用のホームページを作ることは、まずありません。

他に本業がある
企業が、新規事業として探偵のフランチャイズに加盟する場合もあります。
この場合は、長く運営しているとしても、実際の調査数が少なく、経験が乏しい可能性があります。本業で儲かっているので、探偵業に力を入れなくても続けていける場合もあるからです。
もちろん本業が別にあっても、しっかりと探偵業も営んでいる会社もあります。

「探偵名 フランチャイズ 募集」などで検索
本部のフランチャイズ募集ページがあるか、検索してみましょう。どんな審査や研修制度があるのか分かれば、ある程度の技術力の目安になります。
一見して、すぐにフランチャイジーか直営店なのか分からない場合もあります。
変に遠慮せず、直接聞いてしまうのが一番確実です。

フランチャイズを行っている調査会社の例

ガルエージェンシー
探偵のフランチャイズといえばここ。フランチャイズの他に、3年以上働いてからのれん分けして独立するという仕組みもあり、全国に120以上のネットワークをもっています。グループ全体では800人以上ものスタッフがいます。
地域ごとに定期会議や勉強会を行ったり、難しい調査には本部が支援してくれたりします。そのため、横の繋がりが強く、どこの営業所でも、人数が必要な調査に対応可能です。

GK探偵事務所
本社の元代表は、「ジーパン探偵」として、テレビにレギュラー出演もしていました。2015年に渋谷で立てこもり事件を起こし、逮捕されてしまいました。
その後、心神喪失状態のため不起訴となりましたが、この事件の影響か、本社のホームページは現在消えている状態です。
そのまま残っているフランチャイジーもいるみたいですが、名前を変えているところも多く、もう本社の支援などは無いと考えた方が良いかもしれません。

Akai探偵
東京と大阪以外の事務所がフランチャイズです。
初めて完全成功報酬制を導入した「良心的な価格と誠実な調査」を目指した探偵社です。
フランチャイジーからの上納金などを受け取らない代わりに、正式加盟前に身辺調査をするなど、加盟するための条件は厳しくなっています。
利益が目的ではなく、全国に「良心的な価格と誠実な調査」を行う探偵を増やすのが目的としています。

あい探偵(AI GROUP)
業務を浮気調査のみに絞った探偵グループ(全国75拠点)。全国の多くの弁護士と提携しているのも特徴です。
名前は自由に付けられるようで、○○探偵社(AI GROUP)のように表記されていたり、ホームページのどこかにAI GROUPと書いてあったりします。
加盟条件などは公開されていませんでした。ちなみに、弁護士が代表を務める「東京探偵社AI」は別の会社です。

その他多数
ほかにも、総合探偵社シークレットジャパン、アーチネクスト総合探偵事務所、総合探偵社よいルームなどが加盟店を募集しています。


「全国に拠点がある=安心」ではない

日本全国「支店がたくさんあるんだから、信用できるだろう。」
そう考えるのは安易です。フランチャイズの場合は、1ヶ月程度の研修を受けただけで、実務経験が少ない可能性があるからです。
それなら、大手探偵社で10年働いた人が始めたばかりの個人事務所の方がよっぽど信頼できますよね。
もちろん、何の研修も受けずに、探偵学校へ通わずに開業する人よりは、オープンしたてのフランチャイズの方が良いでしょう。

これは、フランチャイズが信用できないというわけではありません。
実際に調査する人の実務経験がどのくらいあるのかがポイントなんです。

できれば、次の質問をするといいでしょう。

  • 開業して何年か
  • 開業する前も探偵をやっていたのか
  • これまで何件くらい同様の調査を行ってきたか

開業して日が浅く、調査経験も無いなら避けた方がいいでしょう。
長く運営していたとしても、調査件数が極端に少なかったら、そこも避けた方がいいですよね。
フランチャイズで探偵社始めたばかりでも、経験豊富な場合もあります。本部で調査員をやっていた人が、地元に戻ってフランチャイジーとなることもあるからです。

まとめ
研修や探偵学校などの仕組みのあるフランチャイズなら、最低限の技術力はある。
横の繋がりがあれば、他の事業所からの支援が見込めるので、人手に融通が利きやすい。
本部の実績で判断するのではなく、あくまでもそこの実績を重視するように注意。

フランチャイズだから良い悪いということはありません。
病院でもセカンドオピニオンがあるように、他の探偵社にも相談して、比較して決めることが大切です。

夫婦カウンセラーの資格を所有しています。探偵についての疑問や、浮気調査、夫婦関係などについてわかりやすく情報をまとめるよう心がけています。