この記事は約 4 分で読めます。
浮気相手へ慰謝料を請求するには、基本的には相手の名前と住所が必要です。身元を調べなければ、内容証明郵便も送れません。もし、職場や実家の場所しか分からなければ、そちらへ本人限定郵便で送付するという方法もあります。
慰謝料を請求したり、謝罪を求めたりするのは、宣戦布告に他なりません。しっかりとその後の対応まで含めた準備が必要です。
夫を許して再構築するにしても、後で後悔しないために相手を特定しておきましょう。
今現在、あなたはどこまで浮気相手の個人情報を手に入れているでしょうか。持っている情報によって、住所の入手方法が変わってきます。
協力的な場合は夫の自白
あまり現実的な方法ではありませんが、浮気を認めているなら、夫から相手の住所を聞き出すのが手っ取り早いですよね。
ところが、謝るばかりで相手の個人情報を隠そうとする旦那さんも多いのが現実です。氏名、住所、勤務先、既婚かどうか、それらすべてを白状させるのは難しいかも知れません。実際に最寄り駅までしか知らないこともあるでしょう。本当は会社の同僚なのに、「出会い系で知り合ったからよく知らない」なんて嘘をつく人も多いんです。
また、本当に出会い系がきっかけだと、相手の住まいはおろか、本名すら分からないこともあります。
(参考:夫のセフレに慰謝料請求する前に)
浮気の証拠がある場合は弁護士照会
意外と知られていませんが、弁護士は職務を円滑に行うために、個人情報などを官公庁や企業などへ問い合わせて確かめることができます。(弁護士法第23条の2)
弁護士へ依頼していること、正当な理由があることが求められます。照会は弁護士個人が独断で行うのではなく弁護士会による審査をクリアしなくてはならないので、「夫の浮気相手へ慰謝料を請求するため」などの正当性が求められます。
携帯電話の電話番号やメールアドレスが分かるなら
携帯番号やアドレスが分かれば、各携帯会社へ弁護士照会を行うことができます。ドコモやauは回答をしてくれますが、残念ながらソフトバンクの場合は個人情報保護を理由に回答してくれません。つまり浮気相手がソフトバンクを利用していた場合は、この方法は使えないということです。
番号やアドレスが変更されてしまった場合は、時間が経っていなければ個人情報は分かりますが、1ヶ月程度経つと「不明」となってしまうこともあるので早めに手を打った方がいいでしょう。過去の情報でも、使用時期がはっきりしていれば分かる場合もあります。
LINEやFacebookなどSNSのIDが分かるなら
弁護士照会は、日本の法律に基づく制度です。そのため、実質的な運営が海外の法人であるLINEやFacebookなどは、登録アカウント情報やIPアドレスなどを開示してくれる可能性は低いでしょう。日本の出会い系サイトであれば、照会に応じる会社もあるかもしれません。携帯電話のメールアドレスが入手できれば、ソフトバンクでなければ身元の特定ができるでしょう。。
過去の住所が分かるなら
弁護士や司法書士であれば、委任状なしで職務として住民票の写しや戸籍謄本を取得することができます。弁護士照会の必要もありません。
すでに引っ越してしまった場合なら、住民票の除票(引っ越しや死亡したときに元の住所地で作られる)を取得してもらいましょう。除票には転出先の住所が記載されています。除票の保存期間は5年なので、過去の年賀状があれば、現在の住所までたどれるかも知れません。
(参考:浮気・不倫問題に強い弁護士の探し方)
浮気の証拠がない場合は探偵
弁護士に依頼するには、正当な理由が必要です。「夫がこの女と浮気してる気がするから、住所を調べて!」なんていう曖昧な状況では、弁護士照会も承認されないでしょう。
つまりは、先に浮気の証拠が要るということです。そのため、弁護士から探偵社を紹介されることもあります。浮気調査のために住所を知りたいと考えていたなら、順序が逆になりますが仕方ありません。
電話番号などがわかっている上、浮気の証拠も入手できたら上記の方法で住所を調べることも可能です。
電話番号や名前などの情報が無くても
弁護士は、何かしら個人情報が無ければ住所を割り出すことはできませんが、探偵には名前すら必要ありません。直接的な「尾行」によって住所を割り出すことができるからです。旦那さんを尾行し張り込み、密会の証拠を撮影した後、帰宅する浮気相手の女性も尾行して自宅をつきとめます。
ただし、浮気が過去の話で、すでに別れているなら尾行するのは難しいでしょう。継続中というのが条件になりますね。
実力の無い探偵社には注意
浮気相手の住所までしっかり調査して欲しいなら、実力のある会社へ頼む必要があります。当然、複数名の調査員、場合によっては複数の車両が用意できる探偵社でないと浮気相手の尾行までは難しいからです。
イマイチな興信所に依頼すると、ラブホテルなどから出てくる写真は撮れたのに、相手がどこの誰だか分からないなんてことになりかねません。中には安易に違法な調査活動を行う探偵社もあります。例えばオートロックのマンションの中や、自宅の敷地内まで尾行するのは、不法侵入。しっかり探偵業法を守った上で部屋を特定できるスキルを持った探偵社を探しましょう。探偵が違法な調査を行った場合、依頼者が罪に問われる場合もあるのです。
・夫の自白は当てにならない
・証拠があれば電話番号などから弁護士照会ができる
・誰だかも分からないなら探偵の尾行